1980年代初頭の人事部の大事件

1980年の初頭、私は総務部に在籍し、社員教育関係のプログラムの作成を行っていた。


そのプログラムは全国の系列会社・子会社の社員教育にも使われるものであり、地方への出張も多かった。


 


ちょうど、その頃、隣の人事部で大騒ぎが発生していたのである。


各部署に配属した新入社員が「なんか変よ」という苦情が、次々に寄せられていたのである。


これは全国的なものであり、私が地方を巡回していた時も「今年の新入社員がおかしい」「どうなってるの?」とアチコチで聞かれた。


 


それは仕事が出来る、出来ない・・・以前の問題。


本来、人間として身に付けておかねばならない常識、


それぞれの場面での自力での判断力が大きく欠落しているのである。


 


学校教育が変わったのだ。


その影響で新人の品質が変わった。


普通は商品の納入前に「仕様の変更」は教えてくれないと困る。


これが全国同時に発生するのであるから文部省の責任は大きい。


 


そこで、対処法を考えた。


まず、原因分析。


偏差値教育の導入である。


 


1969年から1970年にかけての学生運動、全共闘の大暴れに懲りて「考えさせる余裕を与えず、とにかく知識を詰め込め」「受験戦争を煽り、余計な本を読まないようにさせろ」との方針に変更された。


その結果、1970年代の中旬から偏差値が導入され、小学校から受験一色となったのだ。


 


それまでの世代は、そうではなかった。


団塊の世代は、小学校は遊びまわってたし、中学は友人との議論。


高校も「受験校」といわれる名門校に入らなければ恋愛と友との議論、スポーツに明け暮れていたのである。


これらの世代、それに続く世代も、そんなに「変」ではなかった。


これが1983年入社当たりから急に変わるのである。


正式な年数が覚えてないが、1985年より前であり、1980年以降であるのは事実。


 


手始めの対策としては、まず「やって良いこと」「やっては駄目なこと」を表にして、覚えさせる。


この世代、考えることが苦手なので、まずは覚えさせろということになった。


 


しかし、これは対症療法であり、最終的な解決にはならなかった。


それでも、翌年には「新入社員が変と言う話は上がってこなかった。


皆が慣れたということ。そして対策プログラムが出来たということだ。日本の企業は逞しいのである。


 


その後、新入社員が変よ・・・の事件は、恐怖の「指示待ち社員」が登場するまではなかったように記憶する。


 


<続く>


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by yuyuu-yano | 2012-02-18 11:19
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