人気ブログランキング | 話題のタグを見る

最近の支払条件

私が実業界に入つた1975年頃の、支払条件は実に長閑。遠くから田植え歌が聞こえてくる世界です。


 


金がないから払えないす・・・待ってケロ。


 


これが通る時代でした。


落語の世界と変わりない。


 


何で金がないの?


 


お客が払ってくれない。


 


なぜ、お客は払わない。


 


今、金が無い。


 


何故、金が無いの?


 


今から田植え済ませて、稲穂が育ち、秋には実るから、そいつを刈り入れたら払うと言っている。


刈り入れと脱穀を手伝ったら利子に米俵を呉れると・・。


 


ええ・・・秋まで払わないつもりなの?


 


chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)--


 


こうした情況なので「台風手形」は、別に不思議な商習慣でも無いのである。


台風が来る前に刈り入れをしないと駄目ということです。


 


 


台風手形の説明(ウィキ) 


 


振出日から支払期日までの期間のことを、手形サイトという。

通常は1ヶ月から120日以内のものが多く、商品の販売先や元請での代金回収事情や業界の通例で決められることが多い。




〇台風手形

手形サイトが、210日のもの。古来より210日(9月1日前後)は、台風の襲来日として知られていることから。

 


chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)chr(hex 45)---

それで、今ではどうなっているか?


 


まず、手形というものは1997年以降(消費税率アップで多くの中小企業が倒産したので手形は嫌われる)は敬遠されるようになり、現金による集金→口座振込み→自動引落しに変わった。


それでも、まだ一部に手形が残っている状態。


なぜか、大手が手形なんですよね。


 


この時期に田辺経営のセミナーなどに行くと・・・


 


「信用できるのは銭、銭、銭でっせ。手形なんてものは金輪際貰ってはいけません。」と教えられる。


 


しかし、戦後の経済が焼け跡から迅速に立ち直れたのは、手形のお蔭でもある。


今ある現金分しか商品を仕入れられないのであれば、商売は伸ばせない。銀行は金のある人にしか金は貸しませんので、手形が貧者が商売を大きくする原動力だったのに・・・。


日本復興の原動力であった「台風手形大明神」様を、田辺先生は「信用したらアカン」という。


 


確かに戦後復興は終わったのだから、手形はそろそろ終わりにするのは賛成なれど、それに変わるものがない。


 


しかし、手形は終わった。


 


支払いサイトも徐々に短くなり、従来月末締め、翌月末払いだったのが、最近では月末締めで、翌月5日払い。


請求書が出てきたら、直ぐに支払う世界です。


30日で締めて、2日には請求書が届き、5日には払う。


ところが多様な商品を購入している小売店の場合、これは事務的に無理がある。


請求書はコンピューターで出るが、確認は経理部員が納品書と照合しないといけません。


注文は随時注文で、もはやマンスリー・オーダーの時代ではないのですから。


 


で・・・どうしてるの?


 


「11月は3日が土曜、4日が日曜なので、もう、5日にエイヤと払うしかない。払ってから確認よ」


 


これは一部業界の、さらにその中に一部業者の話ですが、もう、売るほうも払う方もギリギリの所まで来ているのです。


デフレというものが続く恐ろしさです。


by yuyuu-yano | 2011-12-17 11:04
<< 日本に今必要なのは財政再建ではない 消費税増税成って万骨枯る >>