日本及び世界の企業の大部分が株式会社である。 株式会社というスタイルが、全ての業界で最も良いとは思わないが、大量の資金調達を必要とする製造業、流通業にはベストの形態と思う。 私が余剰資金を持っていれば、自分が良い印象を持っている企業の経営に参加したいと思う。 最低単位の株を買っただけでも、株主総会への案内状が届き、詳細な経営資料が送られてくる。そして、株主総会に出席できる。
欧米の株主総会は、かなりの時間を掛けて出席した株主の意見を集約し、それを受けて経営者が質問に答える。
コカ・コーラの株主総会で「全世界にビジネスを展開しているのだから、エイズ撲滅に尽力できないか?」という意見が株主から出され、同社はアフリカにおいてエイズ撲滅運動に取り組むようにした。 その取り組み結果を、毎年、レポートで報告することも決まった。 日本では、まだ、そこまでの株主と企業の一体感は無いが、今後は、そのような方向を目指していくべきだ。 欧米にまねをして「社会貢献報告書」だけを発行しても、内容は立派でも魂が入っていない。
株式会社の制度は必要だが、株式投資は必要なのか? 証券会社の営業マン、銀行や証券会社出身のエコノミストは、株が上がったの、下がったので一喜一憂しているが、その一喜一憂は、社会的に必要なことなのか? その一喜一憂で、いかなる「価値」を、この社会に付加しているのか? 時間の無駄ではないのか? 会社の業績など関係なく、株価は変動している。
その理由は、海外の投資銀行による大口の取引により相場が左右されていたからだ。 これでは、小口しか購入できない国内の庶民投資家は、翻弄され財産を失う。 株屋は、大口取引を規制すべきではなかったのか? 「大口取引の方が、たんまり手数料が儲かるから美味しいのよねえ」 「世界中の金持ちが投資銀行に資金を預けているのだから。安心よね。我々は手数料さえ入ればいいのよん」 「それに比べて国内の貧乏人相手のチマチマした商売は、手間ばかり。損すると文句を言われるしね。それは自己責任よね」 「一般投資家が企業の業績に関係なく、株価が左右すると文句を言ってますが、どうしましょう」 「それは、テクニカル分析とか言って誤魔化せ」 「今はテクニカル分析が株の主流になった・・・・ということにするのですね」 「そうよ、彼らを相手にテクニカル分析の教室を開くのはどうだ」 「彼らにテクニカル分析は無理でしょう」 「難しいと分かれば、我々の言うことを聞くじゃろうて」 「ははあ、それでは、さっそく」 「越前屋(谷)、頼んだぞ」 株は上がれば儲かる、下がれば損する。 これで良いのに何故に「下がれば儲かる」ことが必要なのか? 上がっても、下がっても儲かるということは博打と同じではないか。 文字通り丁半博打である。「どっちもどっちも」である。 機関投資家、大口投資化は信用取引。 これでは、庶民投資家が勝てるハズがない。 本来は上昇する局面でも、海外の投資銀行が大量の空売りを行えば株価は凋落する。 信用取引は即刻全面的に禁止にすべきである。 彼らの主催する講演会に出れば「これほど経済の分からない首相は初めてだ」と声を揃えて非難している。 これだけの金融危機を起こしても、彼らに反省と言う文字は無い。
by yuyuu-yano
| 2009-03-22 12:50
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by 矢野友遊 カテゴリ
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