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「おかわり」の美学

昼飯は、ご飯茶碗を使い、おかわりのできる店にしたいものである。


でも、小さい店で、あまり忙しくない店でないと難しい。


 


もともと一膳飯というのは、仏壇に供えるものと同じなので、縁起が悪いとされていた。


そこで、お腹が一杯でも、ほんの一口でも、おかわりしたものである。


 


各家庭でも、子供達は食事時は「大森」「蒲田」(大森の先)「少なめで、お願い」「一口で、良いから」などと声を掛けて、おかわりする。


これで、母親は子供達の体調を確認することができる。


 


 おかわりの茶碗は、手で差出し、手で受けるのが決まり。


卓袱台の上に直接、置いてはいけない。


 


おかわりの間は、座って待つ。


お母さんは給仕ではない。待っている間に、おかずをつつくなど失礼なことをしてはならない。


 


子供の頃、さんざん聞かされた。


これが、日本のおかわりの美学である。


 


なぜ、この話を思い出したかというと、人形町の魚久で昼を食べた時、小さなご飯茶碗でおかわりをやっていたからだ。広い店内、人気の昼食で超満員ながら「それでも伝統は守る」という心は天晴れであった。


 


 


「おかわり」の美学_b0302344_052489.jpg


 


 


by yuyuu-yano | 2009-01-20 08:44 | 悠々な生活
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