キャノンボール・アダレイのデビューの話は、プロレス風である。 フロリダ生まれの体の丸い青年が、ニューヨークのJAZZの殿堂「カフェボヘミアン」にやってきて、オスカー・ぺティフォードのバンドに飛び入り参加する。
プロレスの場合は、リング下から挑発するところだが、この場合は挑発したのか「俺にも吹かせてくんろ」と頼んだのか、詳しい話は伝わっていない。
そこで、想像するに・・・・ 「ぺティフィードの旦那、ベースの重鎮だかなんだか知らねえが、かったるくて聞いてらんねえよ」 「そんなに言うなら俺と勝負してみるかい坊や」 「上等じゃないか、老いぼれには負けないぜ」
ということで、舞台に上がった太目の青年は、バリバリモリモリと吹き始める。この演奏を聴いた客はびっくり。噂が噂を呼び、キャノンボール・アダレイは一夜で衝撃のデビューを飾る。
私はキャノンボール・アダレイの初期のバリバリモリモリの演奏が好きである。弟のナット・アダレイとのコンビで吹きまくっているアルバムがあり、このレコードを持っていた。 国内ではまだCD化されない。 ジャケットは以下のとおり。
なお、マイルス・デヴィスに弟子入りした後の名盤「サムシング・エルス」は、実はマイルスが主役である。 レコード会社の関係で、マイルスがリーダーにはできないので、キャノンボールが身代わりでリーダーになっているだけである。
by yuyuu-yano
| 2010-12-01 22:56
| JAZZ
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by 矢野友遊 カテゴリ
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