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「会談」でもないものを「会談」と書くなよ

大国と大国との首脳会談は、半年ぐらい前から周到な準備を行うはずである


 


私は以前、週刊誌の「トップ屋さん」と付き合っていたことがあったが、先方の首脳が訪日する前に、すでにプレスキットを持っていた。


週刊誌のトップ屋は、記者クラブから排除されているが「蛇の道は蛇」で、どこからか入手していた


 


「コピーを寄越せ」と頼んだが駄目で「見るだけなら良い」と、喫茶店で数分間、見せてくれた。


 


まあ、どうせ数日後に発表されるものだから、別にコピーをもらっても何の役にもたたないが、プレスキットの内容はかなり詳しいので参考にはなる。


 


中身は来日の予定表、記者会見の場所と時間、さらに歓迎挨拶から、最後の共同声明の文章まで全てが収まっており、それぞれに公開OKの時間が記されている。


 


「こうした資料を読んでから、適切な質問をしてね」と言うことだが、このキットだけでも十分に記事が書けそうである。


 


国のトップの会談とは、こうしたものである。


先ず、トップとトップの信頼関係があり、


それぞれの国益を背景にしたトップの指示があり、


これをベースに官僚と官僚の交渉があり、


その後、その交渉の論点の整理があり、


さらに上級官僚の交渉があり、


落としどころが決まってから、いよいよ本番である。


 


単に首脳が廊下ですれ違ったとか、晩餐会の隣の席に座ったとか、トイレで、隣り合ってションをしたとか、別室で数分談笑した・・などは会談ではない。


 


民主党は官僚を敵視して、政治家だけでこれらの交渉をやるつもりらしいが、よほど優秀なスタッフが居ないと不可能。分けの分からん特使を派遣しても、どうにもならんでしょう。


そもそも、トップが、どこの国にも相手にされてないのだから。


 


by yuyuu-yano | 2010-11-14 13:58
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