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人形町の魚久

迂闊にも人形町の魚久が日本料理店を持っているのは知らなかった。

地下鉄人形町駅近くの小売店が本店だと思っていた。

昔、仕事で人形町に行くと、名物の粕漬けを売る魚久の店舗はいつも繁盛していた。でも、そこは後から出来た人形町店であった。



本店は日本橋小学校の隣、東京穀物取引所の向いにあり、ここは日本料理店であった。



初代が魚屋で二代目が割烹を開店、この店で出した西京漬けが評判になり、人形町の商店街に粕漬けの小売店を出したのだ。



先日、本店で会席料理を食したが、メニューの中にさりげなく銀鱈粕漬けが入っていた。



西京漬けとは、京都の西京味噌に魚の切身を漬け込んでつくる京都の伝統料理。

この西京味噌は、京都の宮中料理に使われた味噌で、米麹を主体に塩分の少ない旨い味噌である。



なぜ、東京なのに西京漬けか?

和菓子の、とらや、青柳、塩瀬など、京都が発祥で、東京に出て来た店は日本橋界隈に多いのだ。



なお、人形町は江戸時代の初期には遊郭があった。

これが「振袖火事」で焼けて、浅草の裏手に移転した。

人形町が旧吉原、浅草が新吉原である。



人形町の魚久_b0302344_1261328.jpg




江戸橋の橋の上から呉服橋を望む。上を走る高速道路、情緒無し。


by yuyuu-yano | 2008-08-13 00:27 | 食道楽
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