不二家の「信頼回復対策会議」の最終報告が、
予定通り3月31日にでた。 やはり外部コンサルタント会社の作成文書がマスコミに出たのが、今回の騒動の発端。 「マスコミに発覚すると雪印乳業の二の舞いになる」との記載が批判を浴びた不二家の内部文書はコンサルティング会社側が作成したものだった。 この文書を入手したマスコミは、ニュースになる部分だけ摘み食いして報道した疑惑が残る。 おそらく、事業再構築のための提案書であるから、 このような文脈で書かれているはずだ。 ・我々は数ヶ月にわたり不二家を取り巻く業界の環境を調査した。 ・また、社内各部署からのヒアリングを行った。ヒアリング対象は幹部から現場のパートさんまで広く実施した。 ・その結果、改善すべき問題が抽出された。 ・特に品質管理制度の導入を急がねばならない。 ・消費期限切れの牛乳の使用などはマスコミに発覚すると雪印乳業の二の舞いになる。 ・全社で改革に取り組みましょう。 そして、本報告書なら付属文書として従業員からのヒアリングメモを付ける。 そこには「工場に鼠がいるのよ。私見たの・・・怖かったわ」とか、 「主任さんてケチなのよ、牛乳の消費期限が1日過ぎていても、自分で飲んでみて、大丈夫なら使っちゃうのよ。いやあね」と言うパートの小母さんの証言まで、こと細かに記されていたはずだ。 ・・・以上は想像であるが、私は、常にこうした改善提案書を見る立場にいるので、おそらく、不二家にコンサルタント会社が提出したものも、そのようになっている可能性が高い。 この極秘扱いの報告書を入手したマスコミ。 編集室での会話(想像です) 「これ記事に使えるか?」 「この鼠の部分、インパクトありますね」 「あとは・・・」 「消費期限切れかな・・・」 「でも1日だけだぞ」 「1日でも切れてたら駄目です」 「そうか、俺の家なんか、かみさんが飲んでみて、大丈夫ならシチューなんかに使ってるぞ。俺の家のクリームシチュー旨いんだぞ。食いにくるか?」 「そんなの食べたくないです。とにかく1日でも駄目なものは駄目。そうしないと記事にならんでしょう」 「まあ、記事が面白くて、売れれば儲かるからな」 「そうですよ。気にすることありません」 以上も、想像です。 で、不二家は、このコンサルタント会社にいくら支払ったのか。 「旧経営陣が食品事業に精通していない外部コンサルティング会社に2億円も支払い、事業再建の対策を講じるよう委託したことが致命的な誤りだった」と報告書に記載されているとおり、なんと2億円。 まさに、踏んだり蹴ったりである。
by yuyuu-yano
| 2007-04-01 16:43
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by 矢野友遊 カテゴリ
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