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行動の背景には「国益」がある

昔、韓国の新聞記者達とソウルで話したことがある。

はっきり言って日本の記者より「まとも」である。

彼らの行動の背景には「国益」がある。

国が良くなるように仕事してるんだ・・・と明確である。

国がよくなれば、祖父も祖母も、父も母も、兄弟も、妻も子供達も、暮らしが楽になる。

そのために仕事をしている・・・と明確に言う。

だから、話をしても議論がかみ合う。


 


ところが日本の記者は「国益」を嫌う。

というより日本そのものを嫌っている。

彼らは誰のために仕事をしているのだ。


話を聞くと、韓国では日本の事を褒めたり、良く書いたりは出来ない時代が、長く続いていたらしい。

日本は極悪非道だと書かないと掲載できなかったらしい。

「書けなかったのだから、しょうがないでしょ」という。

「植民地の時代に、日本は良い事もしたじゃないか・・・

なんて言う必要は無いです。そんな事は、皆、分かってることですから。でも、我々は、そう書くことは出来ないんです」政府のコントロールはそうとう強いという。


 


つい先頃まで日本文化そのものも禁止だったのだ。

日本文化解禁で、少し緩んだが、現政権で、また元に戻ったらしい。


それが、今回の北朝鮮のミサイル発射で、政府の力が緩んだようだ。

ごく自然に記事を書いている。

その記事を読む限り、やはり日本の記者より実力は上である。


以下は朝鮮日報の記事。

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8年間続いた太陽政策の代価


2000年6月、当時の金大中(キム・デジュン)大統領は

平壌で金正日(キム・ジョンイル)総書記と

韓半島(朝鮮半島)の運命を論じ合った。

ソウルに戻った金大統領は「韓半島でこれ以上、戦争は起きないだろう」と語った。両首脳が「侵略行為を行わない」ことで合意したというのだ。


1938年9月、当時のチェンバレン英首相はドイツを訪れ、

チェコスロバキアの運命をめぐりヒトラーと談判した。

ロンドンに戻ったチェンバレン首相は

「わたしたちの時代の平和を作り上げた」と宣言した。

ヒトラーが「チェコスロバキアのスデーテン地方さえよこせば、これ以上領土を要求しない」と約束したというのだ。


金大中政権は1998年の発足時から北朝鮮に対し太陽政策を行った。

盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権もこれを引き継いだ。

8年間の太陽政策は、金前大統領の言葉どおり韓半島を戦争の恐怖から開放してくれただろうか。


「韓半島の平和」を帳簿に例え、太陽政策が残した資産と負債のバランスシートを作ってみよう。


資産リストから見てみよう。

太陽政策論者たちは「南北の行き来が増えただけでも

韓半島の平和にとてつもなく大きな貢献をしている」と主張する。

太陽政策の代表的な商品ともいえる金剛山観光は1998年11月に始まり、今年3月末までで観光客130万5000人が訪れた。

彼らは景色を眺めただけだ。

北朝鮮の一般住民とは接触すらできなかった。


こんな観光プログラムがどんなメカニズムで戦争を防止できるというのか、説明がつかない。


昨秋、韓国人約1万人が平壌アリラン公演を見物した。

アリラン公演とは、北朝鮮の青少年6万人が行うマスゲームだ。

もちろんその内容は北朝鮮の体制を賛美するもの。

こんな公演を韓国人1万人が見ようと、10万人が見ようと、韓半島平和とどんな関係があるというのか。


次は負債リストだ。

1998年初め、北朝鮮の核能力は「核兵器を1つないし2つ作った」というレベルだった。

2006年の現在は「核兵器を12作った」という言葉まで出ている。


1998年初めの北朝鮮のミサイル能力は、スカッドミサイル(射離500キロメートル)発射に成功、ノドンミサイル(同1000~1300キロ)は開発段階にあるという程度だった。

経済難のため、ミサイル開発は注視されているという話もあった。

2006年現在、北朝鮮はスカッド600発、ノドン200発を保有している。合計800発はすべて、韓国を狙うこともできる。

韓半島に垂れ込んだ核の雲とミサイルの影は、8年前よりもずっと濃くなった。

そしてそれは「太陽政策」の責任もある。


北朝鮮ミサイルの輸出価格はスカッドが20億ウォン(約2億4500万円)、ノドンは40億ウォン(4億9000万円)だ。

北朝鮮保有ミサイル800発の総額は約2兆ウォン(2450億円)になる。

ミサイル製造原価を輸出価格の半額と仮定してみよう。

北朝鮮がミサイル800発を作るのに1兆ウォン(1225億円)かかったと推算できる。

北朝鮮はアメリカが凍結した2400万ドル(28億円)のため

地団太を踏むほど現金事情が苦しい。

北朝鮮のミサイル製造費はどこから出てきたのだろうか。


金大中政権が首脳会談を成功させるため渡した裏金は4億ドル(470億円)。

金剛山観光客130万5000人が北朝鮮に支払った入境料は4億4500万ドル(522億円)。

これに南北行事のたびに北に捧げた金まで合わせると、

現金支援だけで1兆ウォン(1225億円)くらいにはなるだろう。


チェンバレンとヒトラーの話に戻ろう。

ヒトラーは「これ以上、要求しない」と約束してから

6カ月でチェコスロバキアを併合した。

チェンバレンが言った「わたしたちの時代の平和」はどこへ行ったのか。

スデーテンはチェコを防御できる天然の要塞だった。

チェンバレンはヨーロッパ安保の現金資産ともいえるスデーテンをヒトラーの約束という不渡り手形と交換したのだ。


北の核とミサイルは8年間の太陽政策で何倍にも膨らんだ。韓半島の平和を脅かす実体だ。

その代価として受け取ったのは南北首脳がたった一度交わした抱擁と、数百万人が南北を出入りした足跡だけだ。

それが韓半島の平和を保障する現金のように見えたとしたら、それは錯覚に過ぎない。

それこそチェンバレンが落ちたあの落とし穴なのだ。


by yuyuu-yano | 2006-07-20 20:36
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