ようやく2年ぶりに米国の牛肉が輸入再開されるようになった。 この間、何回、米国に出張したことだろう。 取引先とランチをはさんでミーティングとなれば、一緒に昼食を食べにいく。食事をしながら雑談すると、お互いにさらに親密になるのは、どこの国でも同じなのだ。 その時に「米国の肉は危険なので食べられません」と米国人に告げて、拒否する日本人は居るのか? 普通に米国人が毎日、食べている肉である。 彼の奥さんも子供も、祖父も祖母も毎日食べている肉である。それぐらい今回の日本の輸入禁止措置は偏屈だと思う。 米国を旅行して牛肉を食べないのはほとんど不可能だ。 この2年間に米国の旅行した人、ビジネスで出かけた人。 米国にホームステイ研修に出かけた子供達も、全て米国の牛肉を食べているはずである。 さらに、米国だけではない、米国の牛肉を輸入している国に旅行した人も同様である。 米国の牛肉の輸入が再開されても食べませんという人は、有名な評論家の中にも居るが、どうぞ一生、日本から出ないで下さい。 米国のBSE発生件数は2件であり、そのうちの1件は輸入によるものである。 これに対して、日本のBSE発生件数は2005年だけでも7件ある。 もう、かなり前から工業製品の国際基準統一は進められている。 少なくとも日米欧の規格は統一しておかないと、これだけ国境を越えて物も技術も動く時代に対応できない。 牛肉の問題は、日本だけが突出して厳しくしたので貿易障害になった。 日本が全てに厳しいなら、まだ説得力があるが、日本は欧米に比べて規制が甘いのが多い。 現在問題になっているアスベストは、欧米では、とっくの昔に使用禁止になっている。 日本の自動車にもアスベストは多く使用されていたが、 欧州の規制に合わせて1980年代に使用を止めた。 日本国内では禁止ではなかった。そのため日本自動車工業会は業界自主規制で対応した。 アスベストを使わないとなると部品材料原価が上がる。 当然、部品メーカーは採算が苦しくなる。 それでも、自主的に取りやめた。 この他、塗料、建築資材に使用されているVOCの規制など、日本は欧米より大甘なのである。 これも欧州では10年前に規制されているのに、日本は昨年からようやく議論が始まった段階だ。 さらに、薬品関係も甘い。 こんなに甘い日本が、牛肉だけは何故? と疑問に思うのが、普通の感覚だと思うのだが。
by yuyuu-yano
| 2005-12-12 02:14
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by 矢野友遊 カテゴリ
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